言ノ葉

【蔵元】2012年 年頭所感

  • 言ノ葉
  • 2012.01.01

読者の皆様、明けましておめでとうございます。
平素は嘉泉のご愛顧ならびにメールマガジンのご購読をいただき誠にありがとうございます。田村酒造場 田村半十郎でございます。
毎年したためる年頭所感ですが、今年は様々な思いが交錯いたします。
昨年3月11日に起こった未曾有の震災の日から、世の中に対して、個人で何ができるか、企業として何ができるか、家業である酒造りで何ができるか、震災を免れた地域として何ができるか、そして日本人として何をするべきか、日々考え続けています。
マスコミの報道や募金箱を目にすることが、日に日に少なくなっているようにも感じます。しかし復興は、まだまだ長い歳月が必要です。
世界の叡智をもってしても、未だ解決にいたらない原発問題もあります。
これらは過去の出来事ではありません。今現在のこととして私どもも長期的にできることをしていきたいと思います。
2011年の今年の漢字に「絆」が選ばれたニュースは、皆様もご存じのことと思います。「絆」とは人と人との結びつきを表す言葉です。
日本酒は「絆」という言葉と深い縁がございます。
古来より、「絆を深める」「絆を強める」「絆を固める」シーンに日本酒は寄り添って参りました。例えば結婚式や村をあげての豊年祭、神社で執り行う儀式など、枚挙にいとまがありません。
また、私どもの業界には「和醸良酒」という言葉があります。
「和は良酒を醸す、良酒は和を醸す」すなわち、蔵人の「和」から、良い酒は生まれる。また、良い酒は酌み交わす人の交流を助け、「和」を深めるという意味となります。
そのような役割を担う日本酒の原点に立ち返って、田村酒造場はこれからも皆様から選ばれる「良い酒」を醸していきたいと思います。
まず、今年の酒造りについてはじっくりと腰をすえて、基本商品すべての酒質向上に取り組みたいと思います。
酒造りに完成の2文字はなく、このことは毎年変わらぬテーマですが今年はいっそう集中して参りたいと思います。
本年も、どうぞご期待下さい。
田村半十郎