言ノ葉

【蔵元】2021年 年頭所感

  • 言ノ葉
  • 2021.01.05

読者の皆様、あけましておめでとうございます。
平素は嘉泉のご愛顧をいただき誠にありがとうございます。
田村酒造場 田村半十郎でございます。

昨年は疫病という想定外の大難に見舞われた全世界。
今なお、その渦中にありますが、ワクチン誕生のニュースも聞こえはじめました。
あと少しの辛抱と唱えながら、基本の感染対策を行う日々です。

地酒を醸す蔵元としては、非常に厳しい一年でした。
本来ならば東京オリンピックなど明るい話題にあふれた年頭所感になるはず
でしたが、こればかりは仕方ありません。
今年はほとんどの蔵が製造量を減らし、酒米生産量も減ることになるでしょう。

酒を造る方も大変ですが、日ごろお世話になっている関連業種は逆風なんてもの
ではありません。コロナ禍のもと、外食、宴会、会合、社内行事、旅行、イベント、
式典、結婚式やお葬式まで抑制されてしまいした。人生を彩るワンシーンが
私たちの暮らしから突然消えていき、変化に欠ける日々の繰り返しになりました。
そして、どの情景にも寄り添っていたのがお酒です。
酒は人と人とをつなぎ、共に笑い、共に喜ぶ、親睦を深めることに役立ちます。
時には悲しみを慰めます。この得意とする「つなぐこと」が、感染症とは相性が
悪く作用してしまいました。
一方で、私は今回、酒が社会でどのような役割を果たしていたかを、
漠然としたイメージではなく、鮮明に捉えることができました。
後の社会はニュースタイルとなるでしょうが、人と人との絆やふれあい、
他人を思いやる心、喜び哀しみをわかちあう美点は、同じ時代に生き、同じ困難を
乗り越えた同士として、より豊かになってほしいと願っています。

さて、最後に田村酒造場からご提案です。
巣ごもる日々の中、日本人ならではのとっておきの楽しみ方があります。
それは歳時記です。日本酒は日本の四季に応じた季節感がある酒です。
旬の食材と旬の酒をあわせて、節目節目を祝う暦について、ホームページに
まとめてありますので、ぜひご活用いただき食卓に季節と歳時を取り入れてみてください。

http://www.seishu-kasen.com/koyomi


こちらは自宅に居ながら、自分だけでも家族とでも楽しめます。
いつもより、ちょっといいお酒を用意して、いいお時間をお過ごしください。

本年も精進してまいります。どうぞご期待ください。

                        田村半十郎