言ノ葉

【杜氏】平成26年度の酒造りに向けて

  • 言ノ葉
  • 2014.09.10

平成26年度の酒造りが始まりました。
ここのところ、定番の悩みとなった酒米の確保ですが、今年は吟ぎんが、山田錦をはじめ、完全とはいえないものの、一定量の入荷が望めそうです。しかし、米の収穫は、まだ先のこと。天候不良や災害などが起きないよう祈る日々は続きます。酒米の確保については、田村酒造場としても何らかの手を打って、より確かな生産体制を築いていきたいと考えています。

話は変わりますが、6月に東京都酒造組合で行われた「呑み切り」イベントに、杜氏として参加しました。
その時、試飲用に「田むら 吟風」と「純米酒 白麹使用」を用意しました。

「田むら 吟風」は、おかげさまで、いまや当蔵の代表銘柄の1つとなった特別限定品の純米吟醸酒「田むら」シリーズの三番手です。
瓶燗火入れを採用し、手間暇をかけて造る「田むら」は米違いの面白さを提案しています。同じ水、同じ麹、同じ造りで、違うのは米だけ。第三の「田むら」である「田むら 吟風」は北海道産の酒造好適米「吟風」を使ってみました。味わいは、すっきり綺麗な吟醸酒らしい吟醸酒。ほかの田むらより軽い味わいで、米が違うと、これほど味が変わるのかと面白がっていただけると思います。喉ごしなめらかで、飽きのこない味ですから、女性にもきっと喜ばれると思います。

「純米酒 白麹使用」は、何度かメールマガジンでもご紹介した「お燗酒」に合うお酒です。日本酒通の多い「呑み切り」イベント参加者から、一番質問を頂いたお酒です。その酸味と複雑な味わいに驚く方が多く、「こんな日本酒もあるんですね」と楽しんでいただきました。このお酒は個性的な味だけが売りではありません。お燗した時に、さらにその味わいを豊かにする変化も特徴です。
そして、多くの試飲酒が並ぶなか、「純米酒 白麹使用」は2回目の試飲をされる方が目立ちました。いわゆる「ハマる」タイプのお酒のように感じました。まだハマってない方は、ぜひ一度お試しいただければと思います。
http://www.seishu-kasen.com/item/181

このように、年に数回でもお客様の顔や声に触れると、造りのアイデアが湧いてきて、とても勉強になります。

さて、今年の酒造りの抱負は変わらず「どの酒も、より旨く」。
シンプルな目標ですが、積み重ねるほど酒造りの奥深さを思い知ります。
今年も精進して参りますので、どうぞご期待下さい。
                   
                               杜氏 高橋